資格試験


 

1. ITパスポート

 

 ITパスポートは情報技術の基礎知識を問う国家資格です。さすがに国家試験ですので合格は容易ではありません。受験者の7割以上が社会人で、合格率は50%程度。特に実務経験のない学生の合格率は低くて大学生で37%、短大・専門学校で18%です。知識と思考力が重視され、ビジネスプロセスや利益分析などの実務的な内容も含んでいるため、学生には難しい試験ですが、資格取得の努力と得た知識が企業に評価されますので、実務経験のない新卒学生にとっては就活で有利になる資格です。

 

 合格のためには、コンピュータ・ネットワーク・情報コンテンツ、著作権などの知識、ITをビジネスに生かすストラテジ(戦略)やマネジメント(業務管理)の知識が必要です。詳細は情報処理推進機構(IPA)。ところで企業が採用で重視している力はなんでしょうか。重視している能力のトップはコミュニケーション能力、そしてチャレンジ精神、主体性、責任感と続きます。資格のための努力と得た知識は就活でも評価されますが、資格では測れない能力もたくさんあります。合格後も謙虚さが必要です。学び続けるために。

 

2. MOS(Microsoft Office Specialist)

 

 ワープロ、表計算、プレゼンテーションのソフトは、就職に有利とか資格の有無以前に、企業としては使えることが当然になっています。実務経験のない新卒学生は、資格でアプリケーション使用能力を『客観的』に示すことができます。MOS(Microsoft Office Specialist)はMicrosoftが実施している試験で、高い知名度があります。一時期Office2007の試験だけMCASと呼ばれていましたが、名称を統一するためのMOSに戻りました。もし資格として初めて受験するのでしたら、学生にとって勉強になり、かつ一般的に難しいと思われるExcelの取得をお薦めします。

 

 この試験は問題数が多く試験時間が短いので、コンピュータに慣れているだけでは合格できません。必ずテキストで事前に勉強することが必要です。試験のバージョンは2003までは一般と上級があって両方受けるのが面倒ですので、受験の際には一般・上級の区別がなくなった2007のバージョンの受験がいいでしょう。詳細はMOS(Microsoft Office Specialist)公式サイト

 

2010.4